大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和38(オ)958 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人朝比奈新の上告理由第一点について。

賃借地上の建物の譲渡に伴い、地主の承諾なくして右賃借権の譲渡がなされたと

しても、地主と建物譲渡人との間には依然として借地契約関係が存続し、地主は特

段の事情のないかぎり建物譲渡人に対する賃料請求権を失わないことは所論のとお

りであるが、地主が現に右賃料の支払を受けた場合は格別、然らざるときは、単に

右のような賃料請求権を有するというだけで、その間賃料相当の損害を生じないと

はいいがたい(最高裁昭和三三年(オ)第五一八号、同三五年九月二〇日第三小法

廷判決、民集一四巻二二二七頁参照)。本件において、上告人Aが訴外Dより本件

賃借権の譲渡を受けた時以後の賃料につき、被上告人が右Dよりこれが支払を受け

たことは同上告人のなんら主張立証しないところであるから、同上告人に所論統制

賃料相当の損害金の支払を命じた原判決は正当である。所論は、これと異る見解に

立脚するものであるから、採るを得ない。�

同第二点について。

原判決が認定した事実関係、その挙示する証拠関係からすれば、原審が所論賃借

権譲渡に関する黙示の承認があった旨ならびに本件家屋収去土地明渡を求めること

が権利の濫用である旨の上告人の主張を排斥した判断は是認しうる。論旨は理由が

ない。

上告人らの上告理由について。

所論は、いろいろ主張するが、ひっきょう、事実審の専権に委ねられた証拠の取

捨判断および事実の認定を非難するに帰するから、採用できない。

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よって、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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